これは穏やかではない…以下、一部引用(太字)。
トヨタは広告の「費用対効果」にもメスを入れ始めた。米3大ネットワークの一角、NBCと新しいCM契約を結び、番組が視聴者の関心を引きつけられなかった場合、局に無料で追加CMを放送させることにした。スポンサー企業にとって極めて有利な契約だ。トヨタ幹部は「テレビCMは本当に効果があるのか、見極める必要がある」と言い切る。これまでテレビCMは効果が十分に実証されないまま制作、提供されてきたが、今後は我が国でも費用対効果のチェックが厳しくなるだろう。「CM投下額ナンバーワンのトヨタが動けば雪崩が起きる」(日用品メーカー幹部)。広告収入が激減するなか、米国流の「無料CM追加」措置が日本に上陸すれば、地上波民放は大打撃を受ける。
凄い契約ですね。米国ではこんな契約が、日常的にあるのでしょうか!?
“関心を引き付ける”ってところが曲者です。
それって具体的にどういうこと?購買に影響を与えるということなのかしら。
それをCM自体にではなく、番組に求めるのは酷ではないでしょうか。
番組制作への介入になりますので。
ただ、番組の内容がスポンサーの批判になっているのはいただけません。
「けなしたらスポンサーを降りる」というトヨタ自動車の奥田碩相談役の発言はやや乱暴に聞こえはしますが、スポンサーなら当然お金は出したくありませんよね。
みのもんた氏がTBSの朝のニュース情報番組「みのもんたの朝ズバッ!」で
「ビオフェルミンなんかのむよりビールを飲んだ方がいい」と発言し、同番組のスポンサーだったビオフェルミン製薬が降板した、という話も記憶に新しいですね。
参考:他にはこんな事例も。
以下リンクの『(2)番組中に流れているCMへの配慮』をご覧ください。
http://www.tribalmarketinglab.jp/communitainment/2008/12/post-9e0c.html
「テレビCMは本当に効果があるのか試してやる」とは穏やかではありませんが、
企業のマーケティング活動の中で“何に費用を投じるのか”シビアに検証し、判断することはよいこと。
これまでテレビCMは効果が十分に実証されないまま制作、提供されてきたのだとすれば、
CM投下額ナンバーワンのトヨタが動くことの意義は大きい。
ではテレビCMの効果検証にはどのような指標が必要でしょうか。
“数値”で計れるものを思いつくままピックアップ。
・リアル店舗での展開のみの企業:来場数
売上はカスタマーサービスや店舗での商品の見せ方なども絡んでくるので、テレビCMの影響は、店舗来場数にとどめるべきでは。
・Webに注力している企業:
Webサイトへのトラフィック、CM放映時刻とトラフィック増減の関連性、Web上口コミの計測
Webサイトでの売上やリードの獲得をテレビCMの指標とするのはなしですね。
上記のリアル店舗と同様で、
Webサイトの構造やユーザビリティ等が絡んでくるので、テレビCMの効果としてWeb上の売上を指標とするのはおかしい。
この場合、テレビCMの役割はWebサイトへの導線と定義すべき。
上記は“数値”で計れるものとして書きましたが、この他に定性調査とバランスよく組み合わせてチェックしていくことも大事だと思います。
博報堂系シンクタンクがまとめた「2008年メディア定点調査」によると、1日あたりのメディア接触時間自体が減少している。このうちテレビの占める割合は今かろうじて5割。早晩5割を切るだろう。なかでもテレビCMが購買行動に結びつきやすい、スポンサー企業にとって狙い目の「F1 層」(20~34歳の女性)のインターネット、携帯へのシフトが著しい。これが広告収入激減の根底にある。ターゲット層がろくに見ていない番組にCMを出し続けるほど企業は甘くない。
CMをスキップ(飛ばし)できるHDD内蔵型ビデオの急速な普及も強烈な逆風だ。視聴者のCMスキップ率は05年時点で64.3%(野村総合研究所調べ)。現在では70~80%に達しているようだ。ソニー幹部は「うちの大学生の子供はどんなに時間があってもテレビは生で見ず、HDDでCMを飛ばしてから見る」と頭を抱える。若者にとってCMはもはや「邪魔者」。CM飛ばしによるスポンサー企業の損害額は、05年時点で年間540億円、現在では700 億円に達した模様だ。ネット先進国の米国ではNBC、ABCなど5大ネットワークの視聴者の平均年齢は「50歳」になっている。日本の地上波民放の明日の姿だ。
気がつけば若者に見放され、カネを使わない「F3層」(50歳以上の女性)、「M3層」(50歳以上の男性)しか見ない地上波民放。NHKには視聴料という収入源があるが、民放の命綱であるスポンサーはF3、M3相手の番組に財布をはたく道理がない。低劣で安直な番組に胡坐をかき、若者と広告主に見捨てられた地上波民放はさまようばかりだ。
CMスキップ、これは切実な問題ですね。
かく言う私も、最近リアルタイムでTVを見ることが少なくなっていますし、見たとしてもインターネットしながらとかで、TVを集中して見ていません。
かつて、テレビは全世代に遍くリーチするものでした。
しかし、これはテレビが娯楽の中心だった時代のお話。
偏った世代がテレビを見ているとすればこの前提が崩れるので、テレビCMの役割が変わってきてしまう。
テレビCMの役割って、何でしょうね。
追記:
何年経っても忘れられないテレビCMってあります。
ブランディング=差別的優位を達成するためのイメージ創造活動 だとすると、長期的に見ていくべきだと思いますが、
何年経っても忘れられないテレビCMって、企業への貢献は果てしなく高いですね。
この2つのCM、私は未だに口ずさんでしまいます(笑)
●新日本ハウスCM
●ハウス ハッシュドビーフCM
追記2:テレビCMの評価サービス。
こういう“効果検証系”サービスも今後増えていくのかもしれません。
http://www.videor.co.jp/press/2008/081217.htm